-マザー・テレサ-
あなたは、この世にのぞまれて生まれてきた大切な人
-ノノイ神父-
マザー・テレサが、この美しい言葉を口にした時、聖書の中で神の未来を予知する力と無限の知恵について頻繁に述べられていることを意識していたに違いありません。そこに書かれているのは、私たちはこの世に生を受ける前から、神の無限の御心の中に育まれてきたということです。
神がなされることに、偶然ということはなく、すべての出来事には意味があり、私たち一人ひとりは、理由があって生まれてきたのです。私たちがこの世に生を受けたのは、それを神が望んでおられたからです。
エレミヤが預言者として召命を受けた時、神がエレミアに仰った言葉が聖書の中に記されています。エレミア書1章5節の中で「わたしはあなたを母の胎内に造る前からあなたを知っていた。母の胎から生まれる前にわたしはあなたを聖別し、諸国民の預言者として立てた。」と神は仰いました。
この啓示を聞かされた時、おそらくエレミヤは非常に驚いたに違いありません。私たちに置き換えても分かるように母親の胎内に宿る前に、神が私たちの誕生を計画されていたというのですから。
私たちを形成するすべてのもの…私たち自身の特徴や性格、身体だけではなく精神的要素…は、神の永遠の恵みによって前もって形作られていたということです。これは真に驚くべきことでしょう。
しかし、私たちはマザー・テレサがこの言葉を言った場面を思い起こす必要があります。マザー・テレサは、見捨てられた人、病人、死にゆく人の心に寄り添いたいと願って、「あなたは、この世にのぞまれて生まれてきた大切な人」と語りかけ、一人ひとりの命の尊厳をとても大事にしました。この言葉を私たち自身が理解するには、マザー・テレサのように慈しみの心を持つことが必要です。
あなたと周りの人たちとの出会いやすべての出来事において、それぞれの人生は生まれる前から意義づけられていることを信じ、そして慈しみの心で互いを尊重し合うことによってはじめて、今はまだ分からなくても時が来れば全てにおいて最終的に意味を成すことができるのです。
このことを理解できるよう、海のように深く、岩のように固い信仰を祈り求めてください。アーメン。
